序論

Twineとは? 正しいTwineの選び方

ゲームブックの創作体験を、誰でも簡単に。コード不要の物語ツール「Twine」入門。

ページをめくる冒険や初期テキストADVのワクワクを、今度は創り手として。
Twineなら、専門知識なしで「選択肢のある物語」をすぐに形にできます。

あの頃のワクワクを、その手で創り出す

「ゴブリンと戦うなら、112ページへ。洞窟の奥へ進むなら、254ページへ。」——かつて一冊の本を片手にサイコロを振り、あるいは画面の「北へ行きますか?」に「GO NORTH」と打ち込んだあの高鳴り。選択によって物語が変わり、自分だけの冒険が紡がれていく体験は、読者であると同時に主人公でもあるという、特別なワクワクでした。もしその体験を今度は「創り手」として、自分の言葉で生み出せたら? プログラミングも専用ソフトも不要、ただ書いて繋ぐだけで冒険の世界を構築できたら——それを叶えるのがTwineです。

Twineは分岐する非線形な物語を、誰でも簡単に制作できる魔法のようなツール。鍵は二つだけ。「パッセージ」という物語の断片を作り、「リンク」で結ぶこと。さらにTwineは、物語の構造そのものを地図のように可視化する「思考の道具」でもあります。短い掌編から、ゲームブックさながらの壮大な叙事詩まで同じ操作で拡張でき、ゲームブックの番号付きパラグラフはパッセージに、ページ移動の指示はリンクに対応します。テキストを書き、リンクで分岐を設計する作業は、あなたをライターから「体験をデザインする人」へと変えていくはず。さあ、あの頃の興奮を、今度はあなたの手で世界へ。

Twineの概要

Twineは「インタラクティブで非線形な物語」を誰でも作れる、無料のオープンソースツールです。最終成果物は1つのHTMLとして出力され、追加のプラグインなしでPCやスマホのブラウザですぐに遊べます。基本機能の利用にコードは不要です。

公式サイトは twinery.org です。検索で twine.nettwine.com が出ても別サービスです。

なぜ無料で商用もOK?

オープンソースの哲学に基づき、Twineは完全に無料で利用でき、作品の商用利用も自由です。創作物の権利は作者にあり、あなたの創造性に制約はありません。

この入門のゴール

  • 3つのパッセージ(導入/選択A/選択B)を作る
  • リンク [[...]] で分岐をつなぐ
  • テストプレイで動作確認する