設計者の道具箱

Twineにおける高度なゲームデザインの解体新書

単純な「選択肢を選んで進む物語」を超えた、複雑でシステム駆動型の
インタラクティブ体験を構築するための包括的ガイド

Twineの真の力を解き明かす

このガイドでは、変数、条件分岐、マクロ、JavaScript、CSSという5つの要素を
動的なシステムを構築するためのアーキテクチャコンポーネントとして活用する方法を探ります。

作例別 機能活用マトリクス

作例名 主な活用機能 ジャンル/コア体験 機能の具体的な活用方法
Creatures Such As We 変数、条件分岐 ナラティブ/ロマンスシミュレーション 登場人物との好感度やプレイヤーの哲学的スタンスを数値変数で管理し、会話や物語の展開を動的に変化させる。
The Tower of Gluttony 変数、条件分岐、マクロ RPG/ダンジョンクローラー プレイヤーと敵のHP、ステータス、所持品、体重段階、階層の進行度などを変数で管理。戦闘ロジックやランダムエンカウントをマクロで実装。
my father's long, long legs JavaScript, CSS 心理ホラー テキストの遅延表示やマウス追従の「懐中電灯」エフェクトにより、インターフェース自体を操作してプレイヤーに不安と恐怖を直接喚起する。
You are Standing at a Crossroads マクロ, JavaScript, CSS 環境ホラー/パズル カスタムマクロを用いてテキストを動的に変化させ(逐次表示、時間経過による置換)、音響効果と組み合わせることで、不安定で不気味な世界観を構築する。

章構成

序論

分岐する小道の先へ

Twineの高度な機能が秘める真の力を探り、単なるテキスト連結ツールから 物語に特化した統合開発環境としての側面を明らかにします。

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第1章

動的な物語と状態管理

変数と条件分岐を「記憶」と「中枢神経系」として活用し、 プレイヤーの行動に反応する生命を物語に宿らせる方法を学びます。

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第2章

複雑なゲームシステムの構築

マクロとロジックを応用して、Twine内でRPGのような 本格的なゲームジャンル全体をシミュレートする方法を探ります。

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第3章

雰囲気と独自インターフェースの創造

JavaScriptとCSSを活用してTwineのデフォルトの見た目から脱却し、 独特の雰囲気を持つ革新的な体験を創造する技術を学びます。

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第4章

境界を押し広げる

物理的なハードウェアから生成AIまで、外部システムとの連携による 実験的・未来的応用の可能性を探ります。

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結論

インタラクティブ体験のための万能エンジン

各機能を創造的に組み合わせ、これまでにない新しい インタラクティブ体験を構築するための総括と展望を述べます。

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